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産業安全研究所 安全資料 SD-75 の抄録
粉じん爆発に対する圧力放散設備
松田東栄、内藤道夫

まえがき
 可燃性の物質が空気中に分散するような系を扱うプロセスでは,火災・爆発の危険性を伴うことが常識であるから,安全操業上,何らかの有効な対策を請じなければならない。これらの危険性とは,物質の状態や種類および雰囲気の条件によって定まるガス・蒸気・ミスト(またはスプレー)・粉じんなどの急激な燃焼反応に基づくものであるが,このような物質を扱う場合は,災害の発生を避けるための予防手段を取るのが第一であり万一爆発が生じたときは災害発生による被害を最小限度に抑制する対策を講じなければならない。
後者の対策としては危険プラントの隔離,チョークなどによる爆発伝播の阻止,自動ダンパーなどによる孤立化,自動爆発抑制装置の活用,爆圧放散設備による内部爆発の安全な圧力放散などいろいろの方法がある。
 このうち爆圧放散設備は,しばしば対象となる爆発危険性のある装置に広く,安価に利用できる被害抑制対策の代表的なものの一つである。ところが,現在一部で,多少利用されているものの,粉じん爆発危険のある装置等にはいまだに常識的な安全設備として取りつけられず,また,粉じん爆発に対する圧力放散理論とその応用面については粉じん爆発の特殊性もあっていまだに体系化されていない。したがって,それらの安全性に関する技術的な検討は,粉じん爆発危険のある工程が増大する今日においては急務を要するもの,と考えられる。著者らは,さきに技術資料「粉じん爆発の危険性とその防止対策」14)において爆発ベントについて簡単に解説したが,その後内外におけるこれに関する研究が進んでおり,この解説だけでは利用上不十分と思われるので,さらに深く突込んだ視野からこの本質的な問題点にふれ,その後に報告されている実験研究の代表的な情報を整理し,特に粉じん爆発の特性と対応する圧力放散理論およびその応用について紹介し,安全対策上の参考とした。 


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