厚生労働省から、平成15年4月1日付けをもって、「手すり先行工法に関するガイドライン」(基発第0401012号、厚生労働省労働基準局長通達)が出された。この手すり先行工法の概略について、以下に解説する。
手すり先行工法は、足場の組立て等作業を行うに当たり、労働者が足場の作業床に乗る前に、当該作業床の端となる箇所に適切な手すりを先行して設置する工法である。また、逆に、足場の解体等の作業時において、最上層の作業床を取り外すときには、当該作業床の端の手すりを残して行う工法である。
このように、手すり先行工法を使用することにより、労働者が足場の組立て・解体等の作業の際に必ず手すりが設置された状態で行うことになり、墜落等の災害の危険性のない安全な作業が可能となるといえる。
手すり先行工法の種類として、次の3種類が同ガイドラインの足場設置基準に示されている。
1.手すり先送り方式
足場の組立て等の作業時に、建わくの脚柱等に沿って上下スライド等が可能な、手すり又は手すりわく(先送り手すり機材)を使用する方式
2.手すり据置き方式
足場の組立て等の作業終了後も手すりとして機能する、据置型の手すり又は手すりわく(据置手すり機材)を使用する方式
3.手すり先行専用足場方式
鋼管足場用の部材及び附属金具の規格(構造規格)の適用除外が認められたわく組足場等であって、手すり先行専用のシステム足場による方式
いずれの方式を採用する場合においても、手すりわく等の足場部材には、同ガイドラインや構造規格等で要求されている性能が十分確認された製品を使用するとともに、繰り返し使用される部材であることから、「経年仮設機材の管理指針」(平成8年4月4日付、基発第223号、労働省労働基準局長通達)により、十分な経年管理が行われているか確認する必要がある。
また、手すり先行工法により足場の組立て等の作業を行う際には、同ガイドラインに示された使用方法や、製造会社の定めた使用方法を適切に守ることが重要であるとともに、この工法により組立てられた足場の構造についても、労働安全衛生規則等に従い十分安全なものとする必要がある。
(建設安全研究グループ颶大幢勝利)
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