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平成14年度外部研究評価会議の結果と対応  


「産業安全研究所外部研究評価会議」は、産業安全研究所が社会的要請に沿った産業安全に係わる基礎的又は応用的研究及び開発研究等を効率的に推進するために、外部の専門家・有識者により研究課題等について総合的観点から検討し、評価・提言を受けるための会議である。平成14年度は平成14年11月6日に開催したところであり、以下、平成14年度の結果と評価結果への対応の概要を報告する。

 当日は、内部研究評価会議の運営等に資するために「内部研究評価会議の実施状況等」に関する討論、「プロジェクト研究1課題の事前評価」及び「特別研究2課題の事後評価」を実施した。

 「内部研究評価会議」については、採点による研究課題評価の実施、評価結果に基づく課題内容の見直しが行われており、役割、目的に合致した適切かつ妥当な内部研究評価が実施されていると評価された。また、内部研究評価会議の評価結果に基づき、高い評価を得た研究テーマを担当する研究グループへ優先的な研究費の配分が行われていることは研究員にインセンティブを与えるものと評価された。

 一方、論文数、特許の出願件数等による定量的な評価、研究テーマに投入されるマンパワーを重要視する配慮、研究の質をより一層向上させる点への配慮が要望された。更に、外部への研究能力をアピールする観点から、今後も外部資金の導入、共同研究の促進も要望された。

 研究計画や成果の発表については、当該研究分野以外のものにも理解しやすいように、関連分野での研究の位置づけ、その到達点と課題、そして、到達点や課題から見た実施研究の意義や目的のより一層の明確化が要望された。

 これらの評価結果等に関しては、個人業績評価制度の導入のなかでのエフォート概念の導入等の検討をさらに促進し、必要な対応を図ることとする。

 プロジェクト研究課題及び特別研究課題の評価は最高点を5点とする5段階評価で行なわれ、事前評価では 「学術的意義」、「社会的意義」、「研究目標と計画」の各項目について、また、事後評価では、上記の項目に加えて「研究成果と価値」、「研究成果の公開」の各項目について評価を行なった。

 プロジェクト研究課題候補「情報化技術を援用した中小規模掘削工事の安全化に関する研究」事前評価の評点は4.0であった。

 本研究は年間約100件の掘削工事における死亡災害の約8割を占める中小規模掘削工事を対象に、当該死亡災害の件数が近年減少しない要因を分析し、実行可能性のある対策技術について研究するもので、研究所の業務として極めて妥当であると評価された。高性能、高信頼性でしかも低廉な情報化施工法の提案は新規性、独創性が高いと評価された。研究成果が実際の現場に適用できるようにわかりやすい形で取りまとめられることが要望された。

 これらの評価結果等に対応して、中小規模の施工業者において普及・活用されるような実用的な成果が出せるように一層努めることとする。なお、研究の実施に当たっては、他機関との共同研究の実施などによって、より効率的な研究の推進に努めることとする。 

 特別研究課題(平成12年度以前に開始したもので、現在のプロジェクト研究課題に相当)「生産・施工システムの総合的安全制御技術の開発に関する研究」及び「化学プロセスの爆発災害防止技術に関する総合的研究」の2課題 の事後評価の評点はそれぞれ 4.0、3.9であった。

 「生産・施工システムの総合的安全制御技術の開発に関する研究」は、安全関連技術の研究開発を実施したものであり、研究成果である新技術は今後の労働災害防止のための基本技術として高い学術的意義を持つと評価された。研究成果も学術誌への投稿、国際研究集会での発表と積極的な研究活動が評価された。
 一方で、本研究では研究が広範囲に及んだために、研究途中での方向の修正を必要とした。大型プロジェクトの計画立案に当たっては十分な準備を行うとともに、研究計画の修正を必要とする際には、その妥当性の一層の明確化が要望された。今回の研究で得られた成果を実際の現場に適用するには、実用性の高い技術に転換すること、すなわち技術の高度化及び普及が必要であり、民間企業や行政との連携、支援も要望された。

 これらの評価結果等に対応して、平成15年度から開始する第10次労働災害防止計画において機械の包括的安全基準の実効性の確保、基準・規格の性能規定化、自己確認等によるインセンティブ制度の導入などが示されており、本研究の成果はこれらの課題を適切に実行するにあたっての基礎的技術として活用できるので、積極的に提案するなどの対応を図ることとする。

 「化学プロセスの爆発災害防止技術に関する総合的研究」では、取り扱い物質の物理的因子やスケールアップ時の規模効果、並びに反応の制御方法や操作手順をも考慮したプロセス全体の危険性を定量的に評価する手法の開発、無公害で信頼性の高い安価な粉じん爆発抑制装置の開発、化学プロセス安全制御システムの開発、化学プロセスにおける災害情報のデータベース化をおこなった。研究成果の学術的価値は高く、かつ実用面の価値も高いと評価された。
一方、中小企業の現場でも役立つような成果がえられるように、本研究に関連した研究の継続、進展が要望された。

 これらの評価結果等に対応して、本研究の成果である評価手法や制御システム、粉じん爆発抑制装置の普及と活用にさらに努めるとともに、これらの成果をさらに発展させ、次のプロジェクト研究の継承と研究内容の充実を図ることとする。また要望のあったデータベースの公開方法についても検討を行うこととする。 

付録(pdf) (評点集計結果

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