独立行政法人産業安全研究所 と独立行政法人産業医学総合研究所は平成18年4月1日をもって統合しました。
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独立行政法人産業安全研究所 平成16年度計画

 独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第30条第1項の規定に基づき、平成13年4月2日付けをもって認可された独立行政法人産業安全研究所中期計画を達成するため、同法第31条の定めるところにより、次のとおり、平成16年度計画を定める。

        平成16年3月29日

独立行政法人産業安全研究所理事長  尾添 博

第1 業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき事項

1 効率的な業務運営体制の確立

(1) 効率的な業務運営体制の確立
 独立行政法人産業安全研究所(以下「研究所」という。)の組織体制は、柔軟な体制を維持し効率的な運営を行う。
 研究所の業務を効率的に行うため、管理運営に係る所内会議等については前年度の状況を踏まえた見直しを行うとともに、必要に応じて関連規程類の改訂を行う。

(2) 内部進行管理の充実
 ア  内部研究評価会議を2回開催し、その結果を研究管理・業務運営に反映させ、より効率的な調査研究業務の推進を図る。
 イ  業務の実施状況の把握及び業績等を適正に評価するための支援システムとして構築した業務管理システムを改良し、業績等の評価に活用する。

(3) 業務運営の効率化に伴う経費削減
 ア  節電・節水による省資源、省エネルギーに努め、所内LANの活用によるペーパーレス化を図る。
 イ  関係府省、関係公益団体等からの競争的外部研究資金に関する情報を迅速に把握し、研究所内での周知及び大学、他関係機関等と連携を一層促進することにより、競争的外部研究資金への積極的な応募を促進する。また、インターネット等による受託研究及び施設貸与の広報や一部の研究所刊行物の有償頒布を行う。

2 効率的な研究施設・設備の利用
 大学、 産業安全関係研究機関及び民間企業との共同研究の実施や連携により、研究施設・設備の共同利用を行い、研究資源の効率的な活用を図る。このため、共同利用可能な研究施設・設備の一覧を研究所のホームページに公開するとともに、関係研究機関に対して研究施設・設備の共同利用を働きかける。

第2 国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき事項

1 労働現場のニーズの把握と業務への積極的な反映
 労働現場のニーズを的確に把握し、業務へ積極的に反映させるため、業界団体や第一線の安全管理者等を対象とした産業安全に関する情報交換会を開催する。また、安全技術相談、災害調査等を通じた労働現場のニーズの的確な把握と業務への反映に努める。

2 労働現場のニーズ及び行政ニーズに沿った調査及び研究業務の実施
 労働災害防止計画、科学技術基本計画、事故災害防止安全対策会議報告書、産業事故災害防止対策推進関係省庁連絡会議中間とりまとめ、等を踏まえつつ、労働現場のニーズ及び行政ニーズに沿って、以下の業務を実施する。

(1) プロジェクト研究
 中期目標に示される重点研究領域において、重点的に研究資金と研究要員を配する下記のプロジェクト研究を実施する。

 ア  建設労働災害の発生原因としてのヒューマンエラー防止に関する研究
  (参考:平成13年度から16年度まで実施予定)
a)  組織内における不安全行動防止の諸対策が安全意識・行動に及ぼす影響の解明
b)  不安全行動防止のための訓練装置による教育効果の実験的評価
c)  建設作業現場における情報伝達に伴うヒューマンエラー発現機序の解明
d)  ヒューマンエラーによる災害防止対策としての安全教育の在り方についての提言

 イ  人間・機械協調型作業システムの基礎的安全技術に関する研究
  (参考:平成14年度から18年度まで実施予定)
a)  機械の挟圧による人体耐性限界の評価と機械側の安全要件の解明
b)  移動体追跡手法の検討及び安全性判別手法の開発
c)  木材加工用機械及びショベル系掘削機を対象とした危険点近接作業用安全装置の必要要件の検討並びにロール機用安全装置の開発

 ウ  産業リサイクル過程における爆発・火災災害防止に関する研究
  (参考:平成14年度から17年度まで実施予定)
a)  簡易反応模擬試験手法の開発、化学構造と混触危険性との関係の解明及び混触反応生成物の分析手法と危険性評価
b)  廃油類の簡易爆発危険性評価装置の改良及び引火性液体の蒸気雲の爆発危険性の解明
c)  廃棄物の燃焼性状測定及び実規模爆発抑制装置の設計・試作

 エ  仮設構造物の耐風性に関するアセスメント手法の開発
  (参考:平成14年度から16年度まで実施予定)
a)  建設途上の建物・構造物の形状を考慮した風荷重の簡易算定方法の確立
b)  足場補強材のモデル解析による補強方法の考案と妥当性の実験による検証
c)  足場等の耐風性に影響する設計風速の評価方法の解析及び風環境下での耐風対策の提案

 オ  情報化技術を援用した中小規模掘削工事の安全化に関する研究
  (参考:平成16年度から18年度まで実施予定)
a)  切土掘削工事現場における施工実態調査及び災害事例の調査・分析
b)  斜面工事における土砂崩壊メカニズムの解明
c)  地盤強度等簡易計測装置の試作及び性能試験

(2) 基盤的研究
 研究所の研究基盤を継続的に充実・向上させるために、下記の基盤的研究について、研究背景、研究概要等を記載した研究計画書を作成し、計画的に実施する。なお、このほか年度途中から開始する共同研究等についても適宜実施する。

研究領域(1) 機械等の安全制御技術の開発
  ・安全制御機器へのフィールドバス通信技術の適用に関する基礎的研究
研究領域(2) 機械等の破損による災害の防止
  ・負荷履歴の影響を考慮した経年圧力設備の高信頼性弾塑性破壊評価手法の開発(*)
  ・金属破断面の周期性に関する定量評価の基礎的な研究
  ・高温環境でのステンレス鋼溶接継手の疲労強度に関する研究

研究領域(3) クレーン等の転倒・倒壊防止
  ・支持地盤の不安定要因による移動式クレーンの転倒防止に関する研究
  ・杭基礎で支持されたタワークレーンの地盤工学的安定性に関する研究

研究領域(4) 建設工事における地盤災害の防止
  ・地盤流動による作業施設の被害軽減技術に関する実験的研究
研究領域(5) 仮設構造物に係る災害防止
  ・橋梁架設時における不安定要因に関する事例的研究
  ・ワイヤーロープのグリップ強度に関する研究

研究領域(6) 墜落・転倒災害の防止
  ・作業特性を考慮した墜落防護工の安全性に関する研究
  ・汎用型すべり試験機を用いたつまづき評価に関する研究

研究領域(7) 化学物質の爆発危険性の解明
  ・高温・高圧下における気体物質の爆発危険性に関する研究
  ・水素ガス漏洩爆発時の作業者安全基準作成のための被害評価方法の確立に関する研究
     −−次世代燃料技術開発に伴う災害防止への対応−−(*)

研究領域(8) 化学プロセスの安全化
  ・リサイクル品・廃棄物処理工場での粉じん爆発災害の防止に関する研究(*)
研究領域(9) 電気機械器具等における障害・災害の防止
  ・制御用低圧電気回路の接触不良診断方法に関する研究
  ・強電磁環境下における大型クレーンの周囲作業者の作業環境に関する研究

研究領域(10) 静電気障害・災害の防止
  ・噴出帯電現象における測定技術の開発
  ・粉体用除電器の防爆性能の検討

研究領域(11) 作業環境の安全化
  ・広域作業空間における人体検出・計測に関する研究
  ・FA工場における保守点検作業の再起動時の安全確保に関する研究

研究領域(12) 不安全行動に基づく労働災害の防止
  ・不安全行動の誘発・体験システムの構築とその回避手段に関する研究(*)
研究領域(13) セーフティアセスメント・マネジメント手法の高度化
  ・産業構造変容と労働災害発生動向との関連に関する研究
  ・大規模産業災害の頻発要因に関する研究


(注:*印は厚生労働科学研究費等の競争的研究資金に基づいて実施予定のものである。)

(3) 労働災害の原因等に関する調査・研究
 ア  行政から依頼を受けたとき、又は調査・研究の実施上必要とするとき、労働基準監督機関等の協力を得て、労働災害の原因調査等を実施するとともに、原因調査等の結果、講ずべき対策、労働基準監督機関等が同種の原因調査等を実施するに当たって参考とすべき事項等については、厚生労働省労働基準局安全衛生部に適宜報告する。
 イ  厚生労働大臣から緊急の原因調査等の依頼があった場合に、災害調査に迅速、的確に対応する。

(4) 国内外の基準制改定への科学技術的貢献
 産業安全に関する国際基準、国内基準の制改定等のため、「ISO/TC184(産業用ロボットの国際標準化のための委員会)」、「ISO/TC96(クレーンに関する国際規格検討のための技術委員会)」、「JIS原案作成(静電気対策)及びIEC/TC101(静電気)」等の国内外委員会等に研究所役職員を派遣し、研究所の研究成果を提供する。

(5) 産業安全に関する国内外の科学技術情報、資料等の調査
 行政、公的機関、国際機関等からの要請、又は研究所の判断に基づき、産業安全に関する国内外の科学技術情報、資料等の調査を行い、厚生労働省労働基準局安全衛生部に適宜報告する。

3 外部評価の実施及び評価結果の公表等
 研究業務を適切に実施するため、プロジェクト研究について進捗状況、研究成果等を評価するため、外部研究評価会議を第3四半期を目途に開催し、評価結果を研究管理・業務運営に反映させるとともに、外部評価会議報告書を作成し、評価結果及びその研究への反映内容を当該評価結果の報告を受けた日から3か月以内に研究所ホームページに公表する。

4 成果の積極的な普及・活用
(1) 学会発表等の促進
 年2回開催する内部研究評価会議の結果を踏まえ、研究計画の見直し、研究進捗状況の管理、研究環境の整備等を行い、研究成果の発表を促進する。

(2) インターネット等による研究成果情報の発信
 ア  平成15年度の研究成果に関する研究所内外の刊行物に発表した論文について、原則としてその全数をホームページに公開するとともに、データベース化を引き続き行う。
 イ  研究成果を活用した技術ガイドライン等として、「コンクリートポンプ車のブーム破断事故防止に関する技術的資料(仮題)」、「フラットデッキ型枠の安全性に関する技術的資料(仮題)」を発行する。また、研究成果の一般誌等への寄稿を積極的に行う。。
 ウ  平成15年度年報を第1四半期に、安研ニュースを年6回発行する。
 産業安全研究所研究報告RR-2004を第4四半期に発行する。
 産業安全研究所特別研究報告「建設機械の保守管理システム高度化のための損傷評価技術の開発(仮題、最終報告)」、「産業リサイクル過程における爆発・火災災害防止に関する研究(仮題、中間報告)」を発行する。

(3) 講演会の開催
 研究成果の一般への普及を目的とした研究所主催の技術講演会を、東京、大阪他1カ所において計3回開催する。

(4) 研究所の一般公開
 平成16年4月14日(水)に研究所の一般公開を実施し、主要な研究成果の紹介及び研究施設の公開を行う。
 随時の見学希望者に対しては、その専門分野、要望に応じて柔軟に対応する。

(5) 知的財産の活用促進
 特許権取得がふさわしい研究成果について、研究所自らの特許権取得、厚生労働省TLOへの委託を通じた特許権の取得を積極的に進めるとともに、研究所が保有する特許権のうち実施予定のないものについては、特許流通データベースへの登録、研究所ホームページでの広報等を実施し、知的財産の活用促進を図る。

5 国内外の産業安全関係機関との協力の推進

(1) 国内外の若手研究者・技術者等の育成への貢献
 大学院生や民間を含めた他機関に所属する研究員等、外部研究員の受入れを引き続き積極的に行うとともに、求めに応じて研究所職員による他機関等への講演、技術指導、技術移転等の協力・支援を行う。

(2) 研究協力の促進
 ア  国内外の産業安全に係る研究者と次の研究交流を行う。
a)  流動研究員制度等を活用した研究者の招聘・派遣を行う。
b)  大学・他機関等の求めに応じた研究者の受入れ、派遣と研究情報の相互提供を積極的に行う。
c)  研究協力協定に基づいた研究交流をさらに推進する。
 イ  民間、他機関等に対して共同研究課題の提案・受入れを積極的に行う。

第3 予算、収支及び資金計画

 1 予算については、別紙1参照。
 2 収支計画については、別紙2参照。
 3 資金計画については、別紙3参照。

第4 短期借入金の限度額

 1 限度額        150百万円
 2 想定される理由
  (1)  予算成立の遅れ等による資金の不足に対応するため。
  (2)  予定外の退職者の発生に伴う退職手当の支給、重大な公務災害等の発生に伴う補償費の支払いなど、偶発的な出費に対応するため。

第5 剰余金の使途

 1 研究用機器等を充実させるための整備
 2 広報や研究成果発表等の充実
 3 職員の資質向上のための研修、研究交流への参加
 4 職場環境の快適さを向上させるための整備

第6 その他主務省令で定める業務運営に関する重要事項

 1 人事に関する計画
  (1)  方針
 新規研究員の採用に際しては、公募による選考採用を原則とし、また若手育成型任期付研究員の採用に努める。
  (2)  人員の指標
 年度初の常勤職員数       49名
 年度末の常勤職員数見込み    49名
  (3)  当年度中の人件費総額見込み  459百万円

 2 施設・設備に関する計画
   なし
  別紙1、2、3
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