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National Institute of Industrial Health

睡眠の問題にはたくさんの根がある

作業条件適応研究部  高橋 正也

作業条件適応研究部 高橋 正也皆さまは最近、よく眠れていますか。睡眠に関する近年の状況は次の2つの言葉−短眠化、低質化−として表されるかもしれません。「短眠化」ですが、生活の時間帯が夜間へと拡大する一方で、翌朝は通常通り起床しなければなりません。結果として、睡眠時間は短くなります。総務省・社会生活基本調査の結果に基づいて行った私どもの試算によれば、睡眠時間は年に1.25分(75秒)ずつ縮まっていることが分かりました(診断と治療92: 1213-8, 2004)。必要な睡眠時間は個人によって異なりますが、十分な時間を確保することに異論はありません。実際、6時間睡眠を2週間続けると、1晩の徹夜の後と同じくらいに、判断力は低下することが確かめられています。

「低質化」に注目してみましょう。“寝つきが悪い”や“睡眠の途中で目が覚める”など不眠の症状を訴える労働者は約4人に1人います。こうした夜間の問題だけではなく、働く人々にとっては昼間の目覚め度もとても重要です。調査によると、約10%の労働者は慢性的な眠気を感じています。また、約3%の方は車の運転中に眠くなるほどに強い眠気を経験しています。

“眠りたいのに眠れない”、“目覚めていなければならないのに眠くなる”という問題はどのような原因によるでしょうか。寝不足や何らかの睡眠の病気を、多くの方は想像されると思います。図をご覧ください。ここでは、睡眠の問題として眠気を取り上げますが、眠気の生じる背景には、実にたくさんの要因があります。よって、自覚的、他覚的に認められる眠気は、いわば氷山の一角とみなすのが適当でしょう。働く人々における睡眠の問題を理解し、対策をたてるには、水面下に隠れている多くの要因に目を向けることが大切です。

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眠気に関連する多くの要因
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