独立行政法人産業安全研究所 と独立行政法人産業医学総合研究所は平成18年4月1日をもって統合し,独立行政法人労働安全衛生総合研究所となりました。
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独立行政法人 産業医学総合研究所
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National Institute of Industrial Health

衛生管理特別指導事業場を対象とした調査研究

有害性評価研究部 斉藤宏之

 産業医学総合研究所では,職業関連疾病監視記録システム構築の一環として,衛生管理特別指導事業場(衛特事業場)を対象としたアンケート調査を昭和56年より実施してきました。衛特事業場制度は昭和27年に制定されたもので,労働衛生について改善措置を講ずる必要のある事業場のうち,改善への十分な意欲があり,かつ一層の向上が期待できる事業場を指定し,労働衛生管理水準の向上を図る為に総合的な指導・援助を行う制度です。当研究所でアンケート調査を開始した当初は毎年約600事業場が指定されておりましたが,指定事業場数は年々減少傾向にあり,近年では毎年約200事業場が本制度によって指定されています。指定事業場では,都道府県労働局及び労働基準監督署等の指導・援助の下,労働衛生コンサルタント等の外部労働衛生専門家を活用しながら,労働衛生管理水準の向上が図られています。
 当研究所では,全国の衛特事業場における作業環境管理・作業管理・健康管理等の実施状況を把握することを目的に,厚生労働省労働基準局安全衛生部衛生課を通じて都道府県労働局に衛生管理特別指導事業場を紹介して頂いた上で,各事業場にアンケート調査票を送付してきました。アンケートの内容は,作業環境管理(作業環境測定の実施状況,測定結果),環境改善(実施状況,実施の動機,改善結果など)および健康管理の実施状況(定期健康診断,特殊健康診断の実施状況と結果)等です。各事業場から寄せられた回答は集計した後,1年ごとに調査報告書を作成しております。参考までに,最近11年間の対象事業場数,回答率,作業環境測定・環境改善の実施状況の推移について図に示しました。
 調査開始以来,長らくアンケート調査のみを行ってきましたが,一昨年より衛特事業場に指定された事業場を訪問し,労働衛生改善状況の調査を実施しています。衛特事業場に指定される企業は中小規模の企業が多く,大企業のような投資は容易でない中で,様々な工夫を凝らした貴重な改善事例を得ることができました。また,衛特事業場が原則として単年度指定であることから,従来のアンケートは単年度のみで終結しておりましたが,今年度のアンケート調査より追跡調査が可能な形に改めております。今後,調査を通じて得られた貴重な労働衛生改善実施例を収集整理し,問題点解決のための有効な情報として提供すべく,調査研究を推進していく予定です。

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