独立行政法人産業安全研究所 と独立行政法人産業医学総合研究所は平成18年4月1日をもって統合し,独立行政法人労働安全衛生総合研究所となりました。
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独立行政法人 産業医学総合研究所
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National Institute of Industrial Health

変貌する情報化職場

企画調整部  外山 みどり

 ハードウェア、ソフトウェア両面の技術の進歩により開発された新たな各種情報端末機器が、日々働く場へ導入されています。たとえば、携帯電話、種々の大きさや厚さのノート型パソコン、19インチ以上の大画面CRT、モニタ用液晶ディスプレイなど、ほんの数年前には珍しかったものが職場や普段の生活に次々と入り込んできています。
 こうした情報端末機器を利用することによって多様な働き方が可能となり、業種や職種によって様々な労働態様が出現しています。たとえば、テレワークやSOHO(Small Office, Home Office)などの従来のオフィスを離れた働き方や、フリーアドレスあるいはノンテリトリアルオフィスと呼ばれる、社内で特に自席は定めず、携帯電話と軽量のノート型パソコンを持って空いている席を利用する働き方などがすでに実際のオフィスで始まっています。
 VDT労働に関する最近の実態調査によると、コンピュータ機器の使用により眼の疲れや痛み、首、肩、背中、腰等の痛みやこりなど、なんらかの身体的疲労を訴える労働者は約80%と極めて高率であることが示されています。この高い訴え率には、従来からの労働衛生学・人間工学上の問題に加え、上述した情報端末機器やそれを使用する環境、労働態様などによって新たに生じた問題により引き起こされるものが含まれているということは十分考えられることです。
 われわれはこれらの新たな作業環境や労働態様がヒトにどのような影響を及ぼしているかを明らかにし、ヒトへの負担を軽減する方策を探ることを目的として、今年度から3年計画で次のような調査研究プロジェクトを開始しました。まず、初年度は実際の情報機器利用職場を対象に、作業空間、機器配置、照明等の光環境、作業者の姿勢、視覚負担、筋骨格系負担および作業者の自覚症状について調査を行ない現状を把握し、労働衛生学上および人間工学上に問題を含んでいると考えられる課題を抽出します。2年目にはこの課題を解決するための方策を実験により検討することを試みます。そして最終年度ではそれまでに実施した調査や実験の結果等に基づき、職場で利用できる実践的なマニュアルを作成します。
 こうした調査・研究から得られた成果をマニュアルの作成などにより社会に提案することを通して、われわれは情報化職場で働く多くの人々のみならず、情報端末機器を利用するすべての人々の疲労やストレスを軽減していくことをめざしています。

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