独立行政法人産業安全研究所 と独立行政法人産業医学総合研究所は平成18年4月1日をもって統合し,独立行政法人労働安全衛生総合研究所となりました。
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National Institute of Industrial Health

OECD・GLPと化学物質の有害性調査

有害性評価研究部 主任研究官 中西良文

 OECD(経済協力開発機構)の環境安全衛生部門の活動に化学品プログラムがあり、当研究所からはここ数年、その幾つかの部会に参加するようになっています。筆者がメンバーとして出席しているのはGLPパネルという会議です。
 GLP( Good Laboratory Practice )基準は、日本語では、例えば労働安全衛生法(以下、安衛法)の場合、「有害性の調査を行う試験施設等が具備すべき基準」と定義されていますが、略称GLPのままで使われています。世界中で化学物質の有害性を調べる種々の試験が行われていますが、その中で、試験結果を規制当局へ届けなければならない試験については、テストガイドラインに準拠した正しい方法で行われる事とともに、信頼性の確保のために、GLP基準を満たした試験施設において実施される事が要求されています。労働省は、作業環境の化学物質に対して、試験方法についてのテストガイドラインを示してきていますし、GLP基準も定めていて、適合確認の申請を出した試験機関については査察を実施し、適合確認を行っています。この安衛法GLPは、安衛法の考えを基本にしていますが、OECDが1981年に定めたOECD・GLPにも沿い、1988年に制定されたものです。
 GLPパネルでは、OECDと加盟国のGLPに関わる討議を行ってきていますが、最近の成果は1995年から見直しを具体化してきたOECD・GLPの改訂で、これは昨年11月理事会の承認を得て発表されました。発足から16年を経て、見直され改訂された一番の理由は、OECD・GLP自体を加盟国の共通の規範として、より直接に使うことを可能とするようにすべきだということであると思われます。さらに、改訂版OECD・GLPの中身を見ますと、過去20年間の化学物質の有害性調査(試験)、評価、管理等に関する考え方の変化と進展が認められます。また、OECD化学品プログラムとGLPパネルのこれまでの議論では、環境の化学物質の有害性調査のために、特に試験結果の利用については、国際的な協調行動を進める必要性が強く意識されるようになっていることが伺えます。
 このような国際機関での環境の化学物質に対する安全衛生のための会議には、作業環境についての必要な考察を整理しつつ、これからも参加していきたいと考えています。

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