労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo.5 (2008-09-02)

独立行政法人労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo.5 をお届けします。

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【安衛研ニュース】 No.5 (2008-09-02)の内容
5-1 「労働安全衛生ソウル宣言」
5-2 労働安全衛生研究 「特別研究報告」(SRR)No.35号
   全記事をホームページに掲載 しました。
5-3 「Industrial Health」 Vol.46, No.4, July 2008 を発行しました。
5-4 労働安全衛生対策普及センター 第2回 国際セミナーのご案内
5-5 安衛研国際セミナー(平成20年度第1回)のご案内
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5-1 「労働安全衛生ソウル宣言」

“仕事における安全と健康:社会の責任”を標榜して、第18回世界労働安全衛生会議が、2008年6月29日から7月2日まで韓国のソウルCOEXコンベンション・センターで開催されました。
初日の6月29日には、会議史上初めて安全衛生サミットが組織され、世界各国の労働大臣、企業のCEO、労働者及び事業主代表、労働安全衛生分野を代表する学識経験者ら46名により、「労働安全衛生ソウル宣言」が採択されました。
日本からは、当研究所の荒記俊一理事長と中央労働災害防止協会の澤田陽太郎理事長が招聘され、宣言に署名しています。
世界レベルで労働安全衛生の今後目指すべき道を提示しているこの宣言文を以下に紹介します。

(原文: http://www.ilo.org/global/About_the_ILO/Media_and_public_information/
Speeches/lang--en/docName--WCMS_095910/index.htm


1.高度の労働安全衛生を推進することは総じて社会の責任である。社会のすべての人々は国家的政策課題の中での労働安全衛生の優先度を確実に高めることにより、また国家的予防安全衛生文化を構築し維持することにより、この目標の達成に貢献しなければならない。

2.国家的予防安全衛生文化とは、あらゆるレベルで安全で健康な労働環境への権利が尊重されている文化であり、政府、雇用者、労働者が明確な権利・責任・義務のシステムを通して安全で健康な環境を確保することに積極的に参画し、予防原則に最高の優先順位が与えられている文化である。

3.労働安全衛生の継続的な向上は、1981年のILO第155号条約の第2章の原則を考慮した国内政策の策定を含む、労働安全衛生の管理に対する体系的なアプローチにより促進されるべきである。

4.政府は以下のことをすべきである。
・国家の労働安全衛生機能を系統的に向上させる手段として、関連するILOの労働安全衛生に関する条約のみならず、「ILO Promotional Framework for Occupational Safety and Health Convention, 2006(No.187)」
の批准を最優先に考慮し、その条項の施行を保証する。
・国家的な予防安全衛生文化を創造し強化する行動が継続してとられることを保証する。
・労働者の労働安全衛生が、強力で効果的な労働査察システムを含む安全衛生基準の適正かつ妥当な施行システムによって守られることを保証する。

5.雇用者は以下のことを保証すべきである。
・高度な労働安全衛生基準は良好な経営実績と密接に関連するので、予防は不可欠な仕事の一つである。
・労働安全衛生マネジメントシステムは労働現場の安全と健康を向上させるように効果的な方法で構築される。
・労働者とその代表者は彼らの職場の安全衛生に関するすべての対策に関して、専門家に助言され、訓練され、情報を与えられ、関与できる。

6.労働者は安全衛生に関して専門家から助言され、安全で健康な労働環境に対する労働者の権利を主張しつつ、以下のことをすべきである。
・個人保護具の使用を含め、安全衛生に関する指示や手順を守る。
・安全衛生に関する訓練や啓蒙活動に参加する。
・職場の安全衛生に関する対策について、雇用者と協力する。

7.世界労働安全衛生会議は、安全かつ健康で生産的な職場を実現するための知識と経験を共有する理想的な公開討論の場である。

8.労働安全衛生の達成進捗状況は、2011年の第19回世界労働安全衛生会議の際に再評価されるべきである。

9.本サミット参加者は、労働安全衛生を国家的政策課題として高く位置づけ、予防安全衛生文化の推進を主導する義務がある。


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5-2 労働安全衛生研究 「特別研究報告」(SRR)No.35号
   全記事をホームページに掲載しました。


 このほど、「特別研究報告」(SRR)No.35号をホームページに掲載しました。
 記事全文のPDFファイルが下記ページからたどれますのでご覧ください。
  http://www.jniosh.go.jp/publication/SRR/all.html


No.35号の内容は以下のとおりです。
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情報化技術を援用した中小規模掘削工事の安全化に関する研究

1. 序 論 (豊澤康男)
2. 切土掘削工事現場における斜面崩壊による労働災害の調査・分析
  (伊藤和也,豊澤康男,堀井宣幸)
3. 建設機械荷重作用下における掘削溝法面の安定性に関する研究
  (豊澤康男,伊藤和也,楊 俊傑)
4. 地盤の透水性と降雨強度の関係に着目した斜面の表層崩壊に関する実験的考察
  (玉手 聡,伊藤直幸,遠藤 明)
5. 法面保護工の維持補修時における斜面安定性に関する検討
  (伊藤和也,豊澤康男,鈴木将文,末政直晃)
6. 切土掘削工事中における斜面崩壊メカニズムに関する検討
  (伊藤和也,豊澤康男,Tamrakar S. B. ,Timpong S. ,堀井宣幸)
7. 高精度傾斜計を用いた斜面崩壊の動態観測・崩壊予知システムの開発
  (豊澤康男,伊藤和也,Tamrakar S. B. ,有木高明, 国見 敬,西條敦志,大久保智美)
8. 斜面工事における簡易な安全監視のためのスクリュー貫入型表層ひずみ計の開発とその適用性に関する実験的研究
  (玉手 聡,遠藤 明)
9. レーザー光と光センサーによる斜面崩壊の事前予測・崩壊システムの開発
  (伊藤和也,豊澤康男,武山峰典,佐野哲也)
10. 切土掘削工事現場における斜面崩壊による労働災害の防止対策について
  (豊澤康男,伊藤和也)

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5-3 「Industrial Health」 Vol. 46, No. 4, July 2008 を発行しました。

 当研究所では英文学術誌Industrial Healthを発行しています。
 7月末に発行した号の内容は以下のとおりとなっています。
 なお、Industrial Healthのバックナンバーは下記のページ(無料)に 掲載しています。是非ご照覧ください。

 ・当研究所のページ
 http://www.jniosh.go.jp/en/indu_hel/index.html
 ・J-Stageのページ
 http://www.jstage.jst.go.jp/browse/indhealth/-char/ja/

7月末に発行の「Industrial Health」の内容は以下のとおりです。
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Volume 46, Number 4, July 2008

EDITORIAL

・Global Qualitative Risk Management (Control Banding) Activities (Marilyn FINGERHUT)

ORIGINAL ARTICLES

・Construction Equipment and Motor Vehicle Related Injuries on Construction Sites in Turkey
(G. Emre GURCANLI, Ugur MUNGEN and Murat AKAD)
・The Influence of the Call with a Mobile Phone on Heart Rate Variability Parameters in Healthy Volunteers
(Ryszard ANDRZEJAK, Rafal POREBA, et al.)
・Determination of Exposure to Respirable Quartz in the Stone Crushing Units at Azendarian-West Iran
(Abdul Rahman BAHRAMI, F. GOLBABAI, H. MAHJUB, F. QORBANI, M. ALIABADI and Q. ATAI)
・A Survey for Rhinitis in an Automotive Ring Manufacturing Plant
(Donguk PARK, Donghee KOH, Byungkyu KIM, Kyusang KIM and Dooyong PARK)
・Relationship of Nurse Burnout with Personality Characteristics and Coping Behaviors
(Masahiro SIMIZUTANI, Y. ODAGIRI, Y. OHYA, T. SHIMOMITSU, T. MARUTA and Makio IIMORI)
・Interethnic Variability of Plasma Paraoxonase (PON1) Activity towards Organophosphates and PON1 Plymorphisms among Asian Populations:A Short Review
(Safiyya MOHAMED ALI and Sin-Eng CHIA)
・Alteration of Brain Levels of Neurotransmitters and Amino Acids in Male F344 Rats Induced by Three-week Repeated Inhalation Exposure to 1-Bromopropane
(Megumi SUDA, Takeshi HONMA,
Muneyuki MIYAGAWA, Rui-Sheng WANG and Kenichi KOBAYASHI)
・Acupuncture Can Reduce Perceived Pain, Mood Disturbances and Medical Expenses Related to Low Back Pain among Factory Employees
(Kenta SAWAZAKI, Yoshito MUKAINO, Fujihisa KINOSHITA, Tatsuro HONDA, Osamu MOHARA, Hinata SAKURABA, Toshihiro TOGO and Kazuhito YOKOYAMA)
・Effects of Heating Appliances with Different Energy Efficiencies on Associations among Work Environments, Physiological Responses, and Subjective Evaluation of Workload
(Hiroe MATUDUKI, Makoto AYABE, Yasuo HARUYAMA, Akihoko SEO, Shizuo
KATAMOTO, Akiyoshi ITO and Takashi MUTO)
・Blood Vitamin C Levels of Mortorized Tricycle Drivers in Paranaque, Philippines
(Glenn L. SIA SU and Sara KAYALI)
・Limited Validity of o-Cresol and Benzylmercapturic Acid in Urine as Biomarkers of Occupational Exposure to Toluene at Low Levels
(Osamu INOUE, Toshio KAWAI, Hirohiko UKAI, Yuki MAEJIMA, Yoshinari FUKUI, Fumiko OHASHI, Satoru OKAMOTO, Shiro TAKADA, Haruhiko SAKURAI and Masayuki IKEDA)
・Having More Healthy Practice was Associated with Low White Blood Cell Counts in Middle-aged Japanese Male and Femal Workers
(Rei OHTUKA, Koji TAMAKOSHI, Keiko WADA, Kunihiro MATSUSHITA,Pei OUYANG, Yo HOTTA, Seiko TAKEFUJI, Hirotsugu MITSUHASHI,Hideaki TOYOSHIMA,Hiroshi SHIMOKATA and Hiroshi YATSUYA)
・A Trail of Individual Education for Hearing protection with an Instrument that Measures the Noise Attenuation Effect of Wearing Earplugs
(Tsukimi TSUKADA and Hisataka SAKAKIBARA)

SHORT COMMUNICATION

・Self-Reported Occupational Health Issues among Lithuanian Dentists
(Alina PURIENE, Jolanta ALEKSEJUNIENE, Jadvyga PETRAUSKIENE, Irena BALCIUNIENE and Vilija JANULYIE)

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5-4 労働安全衛生総合研究所・労働安全衛生対策普及センター
   第2回国際セミナー
   「暑熱ストレス評価と職業性熱中症予防対策」ご案内

「労働安全衛生対策普及センター」において、第2回国際セミナーを下記の要領で行います。
皆様のご参加をお待ちしております。

【日時】平成20年9月27日(土) 13:00-17:00

【場所】東京都清瀬市梅園1-4-6 労働安全衛生対策普及センター

【内容】
○欧米の暑熱ストレス評価研究の代表的専門家を招聘し、米国政府労働衛生専門家会議(ACGIH)および国際標準化機構(ISO)を中心とした暑熱ストレス評価、暑熱作業の規制・基準、職業性熱中症の予防対策に関する最新の動向を報告する。
○これらの報告等に基づいて、わが国の職業性熱中症の予防対策と暑熱作業基準のあり方について討議を行う。

【海外招待講演者】
Dr. Thomas E. Bernard
(米国政府労働衛生専門家会議 ACGIH暑熱ストレス基準作成委員)
Dr. Ingvar Holmer
(国際労働衛生会議ICOH温熱研究部会前委員長)
Dr. Jaques Malchaire
(ISO暑熱リスク評価国際規格(ISO7933)作成委員)
Dr. Ken C. Parsons
(国際労働衛生会議ICOH温熱研究部会委員長)


【連絡先】
(独)労働安全衛生総合研究所・労働安全衛生対策普及センター
   担当:杉渕、上田、中條
   TEL:042-495-5931, FAX:042-495-5936

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5-5 安衛研国際セミナー(平成20年度第1回)のご案内

 中国の山西医科大学公共衛生学院院長で職業衛生教室主任教授の牛僑(Niu,Qiao)博士が大阪大学医学部環境医学講座に短期招聘を受けて来日しておりますが、この度当研究所を訪問されることになり、この機会を利用して国際セミナーを開催することになりました。
 先生のご専門は化学物質の神経及び免疫毒性に関する研究であり、神経行動毒性の研究も進めていらっしゃいます。
 今回の講演内容はアルミニウムの神経毒性を、ばく露労働者集団と動物実験から得れれた成果を発表致します。
アルミニウム中毒はアルツハイマー病との関係が指摘されたおり非常に興味深い講演となることが期待されます。
当該研究分野に関心のある大学、研究機関、労働衛生機関、企業等の方々のご参加を歓迎申し上げます。

【日時】2007年9月18日(木)14:00-16:00

【場所】神奈川県川崎市多摩区長尾6-21-1
    独立行政法人労働安全衛生総合研究所
    登戸地区 研究本館2階会議室
    アクセス:http://www.jniosh.go.jp/access/index.html

【演題】"A comprehensive study on neurotoxicity of aluminum"
【演者】牛僑 院長

【参加申し込み方法】
参加ご希望の方は、お名前、ご所属、連絡先を上記までご連絡下さい。
参加料は無料です。なお 講演は英語で行なわれます。(通訳なし)

(独)労働安全衛生総合研究所 国際情報・研究振興センター
   担当:澤田
   TEL: 044(865)6111 FAX: 044(865)6124 E-Mail:sawada@h.jniosh.go.jp

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  清瀬地区:Tel 042-491-4512
  登戸地区:Tel 044-865-6111
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