労働安全衛生総合研究所

働く人の安全に関する研究施設の公開(清瀬地区)
- 平成29年度一般公開を終えて -

 4月19日(水)13時から17時まで、清瀬地区の平成29年度研究施設一般公開を開催いたしました。当日は好天に恵まれ、気温は25度とこの時期にしては暑い一日でしたが、近隣の方々をはじめ大阪等の遠方からもお越し頂き、380名の多数のご来場をいただきました。ありがとうございました。
 清瀬地区では、所内10カ所の会場において、最近の研究成果の紹介、実験デモ、展示等の合計11件を公開し、たくさんの方々にご覧いただきました。以下、各施設の公開等の様子を簡単にご紹介します。

実験施設の公開と展示


(1) 施工シミュレーション施設

① 『模型実験による実現象の再現』
 ドラグ・ショベルの転倒やシールドトンネルの崩壊の危険を調べるための実験装置をご覧いただきました。また、当研究所が開発した地耐力を迅速に測るための試験装置や、斜面崩壊を予知するためのセンサーについてもご紹介しました。




(2)共同実験棟

① 『強風に対する足場の倒壊防止』
 足場に作用する風荷重を調べるための風洞装置をご覧いただき、倒壊防止の方法をご説明しました。
 


② 『フォークリフト作業のVRシミュレーション』
 VR動画によるフォークリフトの擬似的作業をご覧いただき、視野支援補助装置の効果をご説明しました。実験室のスペースの制約から定員制の公開とさせていただきましたが、入場できない方もおられました。申し訳ありませんでした。
 


(3)材料・新技術実験棟

① 『玉掛け作業における盲点』
 安全な玉掛け作業を行うには用具を適切な吊り角度で使用することが重要です。こちらでは吊り角度によって変化する張力を実際にご覧いただきました。




(4)機械安全システム実験棟

① 『機械設備の安全対策』
 安全対策が講じられた食品加工機械の例をご紹介致しました。また、ICT機器を利用した統合生産システムの入退出管理や介助機器の安全性評価手法もご説明しました。




(5) 配管等爆発実験施設・中規模爆発実験室

① 『伝ぱ火炎の抑止』 
 爆発拡大防止のための安全装置についてご説明しました。また、デモンストレーションの実験では、消炎素子として金網を用い、パイプ内を伝ぱする予混合ガス火炎と粉じん火炎が抑止する様子をご覧いただきました。




(6) 電気安全実験棟

① 『粉体貯蔵槽で発生する静電気放電』
 粉体貯蔵槽内で発生する静電気放電現象についてご説明しました。また、実際に簡単な静電気放電の体験もしていただきました。




② 『静電気の持つエネルギーの新しい測定方法』
 火災や爆発の原因となる静電気放電のエネルギーを光の特性から推定する最先端の研究をご紹介し、実験も見学していただきました。



(7) 本部棟
① 『可燃性物質の蓄熱による自然発火』 
 蓄熱による自然発火の仕組みや災害事例をパネルでご説明し、白熱灯を用いた自然発火の模擬実験の様子をビデオでご覧いただきました。
 



② 『火災・爆発による災害を防止するために』 
  化学物質による火災・爆発などを防止するためのリスクアセスメントの進め方についてご説明しました。





③ 『昔の労働安全衛生ポスター展』 
 昭和の安全衛生活動に使用された懐かしいポスター40枚を展示し、多くの方にご覧いただきました。 

 



おわりに


 一般公開は私どもにとって春の一大イベントです。日頃の活動を知って頂くとともに「災害防止や産業安全の大切さを伝えたい」との思いで研究員と事務職員が一丸となってあたっております。また、研究員は皆様との議論を楽しみにしており、科学や実務などの様々な観点からご意見を伺う大変貴重な場とさせて頂いております。
 おかげさまで今年も成功裏に終了することができました。ご来場下さった皆様、誠にありがとうございました。また、アンケートへも多数ご回答を頂きありがとうございました。時間と場所が限られた中での公開であったため多々ご不便等をおかけしたことをお詫び致します。頂いた貴重なご意見は今後の改善の参考とさせて頂きたいと思います。
来年も同時期に開催予定です。今回お越しになれなかった方、来年のご検討をされてみては如何でしょうか。所員一同お待ち致しております。

 本年配布したパンフレットが下記のURLでご覧になります。
http://www.jniosh.go.jp/announce/2017/open2017/pdf/H29kiyose_pamphlet.pdf

(研究推進・国際センター 玉手 聡)

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