安全資料 SD-No.25 の抄録 | 労働安全衛生総合研究所

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安全資料 SD-No.25 の抄録

感電の基礎と過去30年間の死亡災害の統計

SD-No.25
市川紀充,冨田一

 電気は、クリーンなエネルギーとして電気設備に使われているが、一方で感電の原因となる。後者は、電気が見えないために作業者が誤って電線等の充電部に接近・接触することが原因で起きる。

 人体は、電気の信号で動いているため、その信号よりも大きな電気が流れる(電流)と、しびれを感じるようになる。そのしびれは、通常約1 ミリアンペア以上の電流が人体を通って流れることで発生する。例えば左手から両足を通って50 ミリアンペアの交流電流(直流電流の場合は150 ミリアンペア)が1 秒以上流れると、心室細動を引き起こして死亡することもある。

 感電に起因する死亡災害(感電死亡災害)は、労働安全衛生法や労働安全衛生規則などが制定されて以降、全体的に見れば減少傾向にある。この種の死亡災害は、今後も発生すると推測される。尊い作業者の命を守るために、十分な防止対策が望まれている。

 本資料は、一般の方々にも理解できるよう極力わかりやすい表現を用いた。本資料の内容を十分に理解できれば、感電死亡災害を起こす可能性を小さくすることができる。電気の利点だけでなく欠点にも着目し、今後の感電死亡災害をゼロに近づけてほしい。


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