労働安全衛生総合研究所

働く人の安全に関する研究施設の公開(清瀬地区)
- 平成30年度一般公開を終えて -

 4月18日(水)13時から17時まで、清瀬地区の平成30年度研究施設一般公開を開催いたしました。当日は昼頃まで雨が降っており、お足元の悪い中にもかかわらず、近隣の方々をはじめ遠方からもお越し頂き、390名の多数のご来場をいただき有り難うございました。
 清瀬地区では、所内10カ所の会場において、最近の研究成果の紹介、実験デモ、展示等の合計11件を公開しました。以下、各施設の公開等の様子を簡単にご紹介します。

実験施設の公開と展示


(1) 施工シミュレーション施設

① 『簡易な地耐力確認のための新たな地盤調査の方法』
 製作した実験用の地耐力確認のための機材や、開発した安全装置などを展示するとともに、実験の様子のビデオをご覧頂いたり、研究内容をパネルで紹介しました。




(2)共同実験棟

① 『強風に対する足場の倒壊防止』
 風洞実験装置をご覧いただきながら、強風に対する足場の倒壊防止について説明いたしました。
 


(3)材料・新技術実験棟

① 『き裂で低下する材料の強さ』
 き裂を模擬した板材と通常の板材を引っ張る実験を行い、穴やき裂により強度がどれくらい低下するかをお見せしました。




(4)機械安全システム実験棟

① 『機械設備の安全対策』
 災害防止を目的として安全対策を講じた食品加工用機械と、ICT(Information(情報)and Communication(通信)Technology(技術))機器を利用した統合生産システムの入退出管理システムを中心にご紹介しました。




(5) 配管等爆発実験施設

① 『燃え拡がりから見えるもの』 
 高圧空気や高酸素濃度での危険性に注目し、ガソリン、軽油、重油、灯油、サラダ油、バイオ燃料等の身近な油を例に、なぜ災害につながるのか解説いたしました。さらに、燃え広がり速度と高圧空気に関した実験をご覧いただきました。




(6) 電気安全実験棟

① 『光学的手法による静電気放電の危険性評価の研究』
 開発した実験装置を実際に動かして、衣服の摩擦によって発生させた静電気放電の距離やスペクトルを見ていただきました。




② 『粉体投入・充填時に発生する静電気放電』
 粉体空気輸送時の静電気放電の危険性と対策について説明するとともに、簡単な静電気放電の体験を行いました。



(7) 環境安全実験棟

① 『ロールボックスパレット(カゴ車)を安全に使うためには』
 ロールボックスパレットを安全に取扱う方法や点検方法を中心に説明しました。ロールボックスパレットの点検や研究所と企業が共同開発した専用プロテクターを体験していただきました。




② 『熱中症を誘発する暑熱環境とその予防対策』
 温度・湿度が異なる2部屋の人工環境室に入っていただき、「皮膚感覚」で数値が当てられるかを試していただきました。また風をどれくらいあてると涼しいと感じるのかを体験していただきました。また、防護服(カバーオール)を着たり、全面マスクを付けると、どれくらい暑さ感覚が増すのかについても体験していただきました。



(7) 本部棟
① 『建設作業者の労働災害の主観的リスク』 
 建設作業者が労働災害に遭うリスクをどのように考えているのか、建設作業者の判断のゆがみに着目した研究結果をパネルでご紹介しました。




② 『静電気リスクアセスメント手法』 
 化学物質に対し法的にも義務となったリスクアセスメントを、静電気着火においても実施できるように開発した手法を紹介いたしました。





③ 『昔の労働安全衛生ポスター展』 
 昭和の安全衛生活動に使用された懐かしいポスター40枚を展示し、多くの方にご覧いただきました。 

 



おわりに


 一般公開は私どもにとって春の一大イベントです。日頃の活動を知って頂くとともに「災害防止や産業安全の大切さを伝えたい」との思いで研究員と事務職員が一丸となってあたっております。また、研究員は皆様との議論を楽しみにしており、科学や実務などの様々な観点からご意見を伺う大変貴重な場とさせて頂いております。
 ご来場下さった皆様、誠にありがとうございました。また、アンケートへも多数ご回答を頂きありがとうございました。時間と場所が限られた中での公開であったため多々ご不便等をおかけしたことをお詫び致します。頂いた貴重なご意見は今後の改善の参考とさせて頂きたいと思います。
 来年も同時期に開催予定です。今回お越しになれなかった方、来年のご検討をされてみては如何でしょうか。所員一同お待ち致しております。

 本年配布したパンフレットが下記のURLでご覧になります。
https://www.jniosh.johas.go.jp/announce/2018/open2018/pdf/H30kiyose_pamphlet.pdf

(一般公開ワーキンググループ 清瀬地区責任者
化学安全研究グループ 水谷 高彰)

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